3月22日に終了しました議会内で一般質問をさせていただきました。
質問は2つ。「空き家対策について」「再生可能エネルギー」について。
正式な議事録ではなく議会の録画から抽出しまとめております。ご了承ください。
まず1問目「空き家対策について」は下記の通り。地元の大型空き家についての対応も質問しております。
人口減少や生活環境の変化により、増加する一方の空き家。空き家の中でも適正に管理されていないものは破損物の飛散等周辺への物理的被害の他、防災・衛生面等住民の生活環境へ悪影響が懸念され、適切な対応が望まれている。本市では平成25年に空き家等の管理及び活用に関する条例を施行し、国においても平成27年に空家等対策の推進に関する特別措置法が施行され、ここ5年の間でも法整備の面で対策が取られている。
鶴岡市空き家実態調査によると平成23年は2273棟あったものが、平成28年には3195棟と増えており、私の地元三瀬地区のみを切り取ると平成23年には約40棟だったものが、平成28年調査では約90棟と倍以上となっており、より郊外地区においてその進行が早く対策が求められている。とはいえ、前回議会における黒井議員の質問・答弁のやりとりでも出た通り、空き家についてはその建物の状況や所有者の考え方により多様な対応の必要性があり、状況把握と対応を細分化していく必要がある。
➀本市3195棟の空き家の中でも特に所有者が不明・不在の物件の現状は?
【回答要約】
所有者の居所が不明である場合や所有者死亡後相続人が全員放棄した場合などは問題解決の難易度が上がる。
所有者不明不在物件の現状について統計資料はないが、法定相続人すべてが相続放棄し、所有者不在となっている物件は昨年9月時点で38件。
➁所有者不明・不在物件の解決に向けた課題は?
【回答要約】
・不明不在の場合、適正な物件管理ができない状況になる。
・所有者死亡後、相続を繰り返すと所有者が複数になり管理の主体が不明瞭になることで、管理不全となる。
・法人の場合、倒産の結果、所有者不在となってしまう。
➂所有者不明・不在物件の解決に向けた対策は?
【回答要約】
・市が主体的に行えるものとしては空き家等対策推進に関する特別措置法第14条第10項に基づく略式代執行。
法に定める指導、勧告、命令、代執行という手続きを省略し空家等を除去できる。この場合、解体に要した費用等を土地を売却する必要があり、その手続き等に要する費用も売却益で賄う必要があることから売却先の見通しをつける必要がある。
・固定資産税の納税通知書に空家の適正管理を呼びかけるチラシを同封し、啓発を行うとともに30年度からは追加で相続登記の必要性に関する記述も追加し働きかけを行う。
・空き家に関しては所有者存在の有無、跡地売却の可能性等により対応が異なる。建物の危険度や切迫性を総合的に判断して最善の対策をとっていきたい。
➃所有者不明不在の空き家の中でさらに特殊なものについての現状把握と
対応は?
「特殊」の具体的な例としては、鶴岡市堅苔沢の旧ホテル雷屋。巨大且つ民家に隣接しているという点で特殊と認識。
昭和48年波渡崎の急傾斜面に建設された鉄筋コンクリートと思われる7階建ての本館と平成17年建設の風呂棟があり、平成19年に所有者が放棄した状態。放棄され約10年が経過したなかで懸念されるのは他の民家との距離が近い点。強風時は建物の塗装がはがれ周囲に飛散や、建物の一部が落下し他の民家を破損した事例も複数回確認されている。また、人が侵入した形跡も見られるなど物理的にも精神的にも住民に不安を与えている状況。耐震化されているかも大きな不安を覚える。
【回答要約】
・仮に行政で除却を事業として行う場合、清算人による法手続きが必要。
・解体には相当な額が必要と予測される。財源の確保が必要だが、現在の国の補助金等を利用しても市の単独負担は困難。
・市としては、県に対し放置老朽化の危険な大規模建築物に対する国県の取り組み強化を要望し、支援制度の拡充を28年度から継続的に施策提案を実施している。
・早期解決すべき案件とは認識しているものの具体的解決案を見いだせない状況。
・当面は鶴岡市空家等の管理及び活用に関する条例に基づき周辺住宅への被害が予見できる場合、応急措置を行い危険回避を実施していく。継続監視を実施しながら根本解決の方法を検討する。
以上。
鶴岡市堅苔沢の大規模建築物の空き家は空き家になって10年。具体的な解決策が見えない状況は変わらない。このような空き家を増やさない仕組みづくりとセットで国、県への要望も含め至急対応を考えなければと思います。地域の皆さんの不安は日に日に増しています。今回は一般質問という形で当局対応を以下がいましたが、ちょっとづつでも目に見える形で前に進めていきたいと思います。
一般質問の録画データはこちらから↓
http://www.city.tsuruoka.lg.jp/shisei/gikai/turuokasigikairokuga/gikai0120180305.html