豊浦の民話 - 「はちのおんがえし」


 昔、三瀬にも、若者のあそびばがあって、たくさんあつまりました。
 お盆もすぎて、秋らしくなるようなころでした。仲間の一人が、酒田の本間様がむこをさがして、立札が出たと話しました。
 すると、一人の若者が私がいってみようかなと、いったらそれがえいという人、だめだやめれと、いう人、けれども私が、まづいって見るというので、少々よいきものをきて、わらずをはいて家を出ました。
 矢引坂を通り水沢の下で子供三人が、一パの「かめばち」をいぢめていました。子供たち、そのはちを、おれにうってくれといったら、なんぼでかふ、一センかな、と、いふので、ハチをかって、からしかといふところにいくと、私がかわなかったら、ころされるところでした。いつか、おんをおくれよとはなす。よろこぶようにとんで行きました。そして若者は村村を通り、酒田の近くまでくると、あのハチはどこへとんでいったか、……若者は、本間様につき、立札についてまいりました、といったらようこそと内にいれられ、お湯にはいり、きれいなきものにかえそして一同が、あつまっているところで、この家のつぼ木は何百本あるかあてて下さい。といわれ見たこともない聞いたこともないのでまづ便所に、立ちました。すると遠の方からハチがとんできて、このつぼ木は三百三十三本ある、といって、ぶんと行きました、これはと思って若者は三百三十三本あるといったっら、よくあててくれたが、今ひとつ、大いやくなことがある、とこの間に、三人のむすめにきものもおびもかみもみんなおなじでした。このうちに家のむすめがいるからその人にサカヅキをさして下さい。といわれ、みたこともないので又便所に出て行きました。 さっきならハチがきて、おしえたけどこんどはきてくれまいと、又遠くの方をながめたら、又ハチがきて若者のかたにとまって、あとさき下女だし、中のがあねだ、といってぶんととんで行きましたそれからざしきにはいり中のむすめにさかづきをやると、これはめでたい、家のむこさんといわれて暮したという話です。
 ありがたい。とようら公民館。
 月の二十日は。たのしみだ。
(寄稿 佐藤多津恵)