茶もれの話だば、なんぼでもあるー、今だば茶もれほど、えもの、ねども、昔は、なんぼがし、茶もれが、いじめだ、もんだなで、昔、毎日学校さ、えぐての、弁当がら、なにがら、、みんな別で……。
そだ、大山の祭り見の話でも、しが……。アワブクとコメブクの話しの続き、でんだども、大山の祭りの日のー、茶もれがのー、アワブグどご、せで、大山さ、祭り見、えぐなだけでもの、コメブクさの、アワ一升白米せばえし、せしよび十何枚も、おどせばえし、しっかり座敷は、かだづけて、風呂たでで置けばええし、糸百匁ウンデおげばえし……て、言いづげで、わは、祭り見、えたなや、わ子せで、コメブグは、言いづげらえだもださげ、それごそ、せしよびだらけなて、かせだど。
かせで、いだでば、そすど、子供友達だ、十人も来て、大山さ、祭り見、えごぜ、そうでもの、コメブクはのォ「これだけの仕事、言いづげらえで、おれは、えがえねぜェ……」て、そえだど、そしたば、わも手伝です、わも手伝です……」て……、十何人もなて、手づでしたけど。
そしたでば、粟さ、ワンサワンサど、黒山の如く雀たがたけど、「コメブグや、コメブグや、みんな雀、粟さ、たがて、なぐして、しまうぜ」……て、そえたけど、「えや、今日、おれの親の命日ださげ……雀さ、すっぎえ、かせで置け、俺、ちょうどえェどぎ、手ただぐさげ」……て、そけでもの、そして、ちょうど、えェどき、手たでだでば、雀が、いっせいにとびたって、そのいぎおいで、粟のぬかどごも、飛ばせてしまって、すっかりきれいだ白米に、なったけど、雀もねも、手づでしたなでんだ。
そして、さっきそえた、池がら出はた親、その親がら、死ぬ時もらた小袖、「どごがさ、えぐどぎ、着れよっ、」て、親がらもらた小袖、それ着て、仕事もみんながら、手づだて、もらて、出来だもださげ「そせば……ががこねうぢ、いっとぎで、えさげえてくる……」て、大山さ祭り見、えたど、そしたでば、アワブクが、大山の町ながで、コメブグどご、めけで「おらえの、コメブグ来たでば、ががや、コメブク来たでば」て、そうでもの「だれ、あれだげの仕事、いいづげだ、もんだもの、だれくるもんだがァ……」て。
コメブグは、祭り見るど、すぐ、えさ来て、又せそびだらけ、なて、もっこじばん着て、知らぬふりして、かせでいだでもの、親は見ねだもの、知らねでんだァ、かせで居だど思っていだろ……。それがら又、もせ話しあんなで、大山祭り見さ、えたども、祭りよりも、なによりも、コメブクが立派で、とっでも立派で、コメブグどご、見る人がエッペで、なぼがし見だどご、えゝ子だけがし、そうして、まづ大山がら、嫁もれで来たもの、コメブグどさ、そうしたでば、こっと、親「アワブグのごんだろや、コメブグだねて、だれ、コメブクさなの、嫁もれで、くるもんだがァ、アワブグのごんだろ」、「ヤヤ、ヤヤ、そでね、コメブクのごんだ、コメブグどご、もらうさ、来たなだ」……ての、そして、コメブグは大山さ、嫁なたけど、それが、どできれだ、もださげ、おしれ一つ、つけねても、きれできれで、それこそ立派で、十台も人力でむげ来たなさ乗って、嫁えたけど、昔は、ほら……みな人力であたもだもの……、アワブクは、それどご、まんきたげで、おれも車さ乗りでて、ダダこえで、どもななぐで、親が車さ乗せで、田のあだりの、みぢ、えたでば、車がらみ、まがて、田さ落で、親はタンケ、アワブクは、ツブになてしまたけど。
(原話 伊関豊野)