豊浦の民話 - 「アワブクとコメブク(其の一)」


 茶もれの子と本妻の子とあって、ほら、わの子さは新しい、ええテンゴこせでモダセで、背腹の子は、昔のボロボロどきれだテンゴたがかせで、栗拾うさえげてやたど。
 そうしたでばの「アワブクやーコメブグの先なて、拾わねもんだぞー」て、教えだけど。そら、コメブグの先なれば藪わらコエで、拾わねばねろ、コメブグどご先せばきれいだどご落したなも拾ろてあがえるろ、そして二人拾ろているうぢ、アワブクが「おらは、テンゴさ、たっぷりなたさげ家さえぐ」てそうけど、今のかかの子が……コメブグはの、「おらは、なんぼ拾ろても拾ろても、どさえぐがし、拾ろても拾ろてもエペならねさげおめばり家さえていれー」てのやぶからこえで泣ぎながら、拾ろていだけどー、やぶからだ、もんだものノー、したでばの、しばらぐえぐど池こあっけど、ちゃぴちゃぴでう池こ、そしての、その池がら、ばばちゃがヒョコンと出て来たけど、そしてのォ「コメブクやコメブクや、おれお前の親だぜェ、なんぼ拾ろたて、きれだ、テンゴさは、たまらねさげ、あどえんして、……こんなワネさくれるさげ、庭さむしろ三枚しいで、あっちのしまがらなげ、こっちのしまがらなげ……むしろ三枚しいで、なげれ、そしど、むしろエッペ栗なさげ」て、そうでもの、それでその栗もらて、えさ、えたど、家さきたばの、むしろ一枚の半分もアワブク拾ろて、栗ひろげで、あたけど、コメブクも、そわえだとうり、むしろ三枚しいで、栗なげだど、したでばのー、三枚のむしろエッペ栗なったけど、「アワブグやー、こっちのエッペだほうの栗、おめなだろー」て、親が聞くでもの、「ほでね、こっちの、ちとばりのほ、おれなだァ……」て、子供だもださげ正直にそうでもの、茶もれは、はとむてしまて「まさか、それではあめ……」て、はとむたけど。
 みんな神様の……死んだ母親の、おかげでんだ……、親が神様なて、ではて助けだなでんだ